お知らせ

東日本大震災に対する自然災害学会の取り組み

2011年3月11日午後2時46分,宮城県沖を震源とした地震(Mw9.0推定)が発生し,これに伴った津波により甚大な被害が生じた.現在までで2万6千名以上の死者・行方不明者(3月25日現在)を出し,我が国でも関東震災に次ぐ,最悪の地震・津波被害となった.現在でも余震などにより2次被害の懸念が続いている.犠牲になられた方々に対し,衷心より冥福をお祈りするとともに,被災者の皆様方に対し,心よりお見舞いを申し上げたい.

東北・関東の太平洋沿岸域は,過去においても,地震・津波の常襲地帯であり被害を繰り返していたが,同時に,被災から復興し,世界でも最先端な防災科学技術と地域での減災対策が実施され展開されていた場所でもある.

自然災害の学理を探求し,減災対応の最前線にたっている本学会会員さらには関係の皆さま方におかれては,今回の難局に立ち向かい,早い復旧・復興の支援に共に尽力していきたい.さらには,災害の調査分析・解析により,今までに積み重ねてきた対策の再評価を行い,中長期的な我が国での防災・減災のあり方について提言したい.

日本自然災害学会会長(2011年3月現在) 今村文彦